英語、通じませんでした

問題ないと思っていた英語が、通じないどころか、まさかのトラブルに発展⁉ ハラハラドキドキの体験談です。

Australia
T・Sさん(40代 重工業)
火力発電プラントの開発など、エネルギー関連の事業を展開する会社の海外営業部門に所属。海外出張はもちろんのこと、南米チリやUAEドバイでの赴任経験もあり。ビジネスパートナーや顧客との打ち合わせ、書類はすべて英語。TOEIC®は最高895点。

“You have a ball, don't you?” で詰め寄り。なんで爆笑?

もともとのキャリアデザインに海外赴任はあったので、大学生のころから“使える英語”の習得には熱心でした。大学ではESSに所属し、1年間のアメリカ留学も経験。その成果もあり、就職後は英語のコミュニケーションは何とかやっていくことができました。
しかし‼ 日本語ではごく自然な慣用表現をそのまま英語に置き換えると、思わぬ落とし穴がありました。

あるオーストラリアのプロジェクトで、現地のコンソーシアムパートナーと緊迫した交渉をしていた時の一幕。我々が機器の供給、先方が現地での工事という役割分担。異文化を背景にもつ両企業がお互いの至らぬところを助け合いながらプロジェクトを遂行……とあって欲しいものですが、実際のところは限られた工期に工事を終えなければ多額のペナルティーを課せられてしまうので、のんびりしたオーストラリア企業をせっかちな日本企業がせかしながら進んでいくといった具合でした。

とある件で、こちら側から必要な情報をひと通り連絡し、次は相手がこれらの情報をもとに検討結果を回答してもらわねばならないことがありました。ところが、いくら待てども回答がもらえない状況が続いていたため、この打ち合わせの席上で、相手のプロジェクトマネージャーに詰め寄りました。
「こちらからボールを投げたから、次はそちらの番だろ!」と伝えるつもりで、 “You have a ball, don’t you? ”と。すると、思わぬ反応が……。

場がシーンと静まり返り、言われた相手は苦笑しだしました。すると他のオーストラリア人も笑い出し、ついには大爆笑に! あれっ? 何かヘンなこと言った⁈
そのとき、ハッと気づきました。ボールの意味が取り違えて伝わってしまっていたことに……。
「お前、××ついてないのか!(男なんだから、しっかりしろ!)」と、伝わったのですね。結果的には同じような意味と言えなくもなく、「わかった、わかった」と言ってくれたのですが…。相手が女性でなくてよかった~。いやー、英語って難しいですね!

その後、プロジェクトは無事完成し、プラントはお客様に引き渡されました。しかし工事が遅れたことから、そのパートナー企業はペナルティーを請求されてしまい、かわいそうにプロジェクトマネージャーさんはクビになってしまったそうです。やっぱりついていなかったようでした。

T・Sさんの体験談はこれからも続きます。どうぞお楽しみに!